サンドスキーの石骨

モナドリーム/単夢譚_20

東海道も東京に近くなってくると
とある新興宗教の青年組の一団がいて
サンドスキーとそのコースを
熱心に造っているのであった。

全長六十センチくらいの
花崗岩のような石を
亀の頭のような形に削りあげ
これにまたがって
六十度近い急斜面に穿たれた
砂製のコースを
滑り降りるのである。

私は
試してみようかとも思ったが
ナントナク気がススマズ
コースのすぐ横を歩いて降っていった

私の後から来た旅人の中には
これにまたがって歓声をあげながら
スーと私を追い越していった人も
二、三人あるようであった

---SHWALIST---
周辺リスト氏のために