S氏は喫茶店を経営していた。 女給はすべて絣の着物。 机や椅子は純日本風。 S氏はある日 全て黒プラスチックでできた モダンな喫茶店へ入って “あべまき”を注文するが なかなかこない。 きくと、その品は S氏がショウ・ウィンドウから椅子まで歩く間に メニューから 雲散霧消してしまったとのこと。