この作品も元は色鉛筆画でした。絵はまったく変えていますが、絵に添えた文章を主体に、鉛筆画にしてみました。 自転周期と公転周期が一致している惑星ここには永遠の黎明の国と永遠の昼の国と永遠の夜の国と、そして永遠の落日の国がある。永遠の落日の国の王は、永遠に沈みゆく太陽を永遠に見つめ続ける。この国では、すべてのものが、永遠に亡びつづける。人も、風土も、歴史も、決して訪れることのない夜に向かって、止むことなく亡び、崩れてゆく。永遠の落日の国の王は、永遠に沈みつづける夕陽を、ただただ永遠に見つめ続ける。それのみが、永遠の落日の国の王に残された唯一つの役割なのだ。永遠の落日の国の王は、今もなお永遠に沈まぬ夕陽をじっと見つめ続けている。永遠に訪れることのない夜を、永遠に夢見つつ。 文章は、すべて古代中国の文字を自分流につくりかえて使用しています。絵の下に文章を描きはじめたのですが、途中で切れてしまったので、残った文章を上から描いています。