ケント紙に鉛筆, 180mm × 180mm, 2002年 / Pencil on paper, 180mm × 180mm, 2002.

この作品は、当時つくった変な詩?に基づいています。
 
たこになった人は
とにかくよく吸いつくのだ。
ちうちうぴちぴち
頭に臓物が入ってきて、とても重い。
ぬるい海の中で
くるりんと回ってみる。
タコ壷を探せ。
ふにゅるぼと入って
物になって寝るのだ。
8月8日8時8分8秒に
見事に釣られた。
888グラム!
これを食べた人も、タコになるのだ。
 
この詩は、画像の上に、中国の古い書体で書かれています。
鳥羽にある「海の博物館」に行ったとき見た「タコ壷コレクション」がとても印象的でした。タコ壷って、こんなにいろいろあるの……と。それにしても、人間の悪智恵って果てしなくて、水生生物を捕まえる漁の方法に、とくにそれがよく展開されているように感じるのは、なぜだろうか……
画像の背後に書かれているのは、スピノザの『エチカ』の一節です。これを描いた当時、けっこうはまっていて、影響を受けました。また、タイトルの「OCTMAN」は「タコの人」そのまま。さらに「CODEX」は「写本」という意味で、当時、塩化ビニールにプリントしたものを綴じて1冊の本にして「CODEX」と呼んでいました。この画像が、その一ページにプリントされている画像と同じなので、ここにも「CODEX」というタイトルを出しておきました。続けて読むと「タコ人間写本」みたいな感じでしょうか。