インマヌエル・カントとエマヌエル・スェーデンボルグ(スヴェーデンボリ)。同じ名前を持つこの二人は、同時代人でした。片方は理性の権化で、もう一方は霊性の達人……カントは、わざわざスウェーデンボルグのために1冊の本を書いています。『幻視者の夢』。この書は、スェーデンボルグが、500km近く離れたところからストックホルムの大火を、眼前に見ているように「実況中継」したという事実に触発されて書かれたもののようで、内容的には当然、スウェーデンボルグに対して批判的なものですが、そういう書物を書いたということ自体、カントの「理性を超えたもの」に対する並々ならぬ関心を示しているように思われます。ということで、この二人の関係を解き明かしてくれる本があったらいいなと思って、架空の本の空装幀を試みてみました。 リンク:肖像画作品集 実際に仕事として行った装幀の作品集はこちらです。 →リンク